次世代の食糧を担う新たな供給基盤として、優れた製造技術の開発、あるいは機能性食品等の有用食品や高品質の食料資源等の開発が要求されてきています。このような中でバイオテクノロジーを利用した食品製造の研究開発が活発となり、欧米諸国では組換えDNA微生物を用いた食品酵素(キモシン、アミラーゼなど)は既に認可され、使用されています。また組換えトマトのように組換え体そのものを食べる品種改良食品が市場に登場するのも近い将来のことと思われます。このような食品バイオの最先端を含め、今日の食品領域での科学技術の進歩を解説していただきます。
講師の相田浩教授は,東大応微研究所長をご退官後、お茶の水女子大学家政学部長として食品学、特に保存科学の研究教育に力を尽くされました。現在は大妻女子大学教授として、またバイオ専門誌「バイオサイエンスとインダストリー」編集委員長としてバイオテクノロジーの振興に活躍しておられます。