ホサイン教授は1993年10月から6年間、島根医科大学(現、島根大学医学部)に外国人留学生・大学院博士課程の学生として在籍し、その間、医学部生理学講座生理学第一(現、環境生理学)で脂質代謝、特にn-3系多価不飽和脂肪酸の生理学的役割に関する研究に司会者と共に従事し、1999年3月に医学博士を取得されました。博士課程を修了後、日本学術振興会の外国人特別研究員として1年半在籍され、さらに2001年1月に母国のJahangirnagar大学の助教として帰国後も島根医科大学との緊密な共同研究体制を継続し、2005年にはJASSO帰国外国人留学生短期研究制度(3ヶ月間)の外国人研究者として、2007~2009年には島根大学外国人特別研究生として来日し、共同研究を継続的に行われました。
共同研究では一貫して、n-3系多価不飽和脂肪酸の生理学機能とその臨床応用、をテーマとして取り組み、2006年には開発途上国のノーベル賞であるThird World Academy of Sciences (TWAS) のYoung Scientist Awardsを受賞されておられます。本セミナーでは、魚油の代表的なn-3系多価不飽和脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)による脳の認知機能維持ならびにアルツハイマー病に及ぼす影響について、わかりやすく解説をされます。