第73回 平成13年8月1日
(第180回 細胞工学研究会講演会)
演題 微生物遺伝子から酒類醸造を切る
伊藤 清(酒類総合研究所遺伝子工学研究室長)
 醸造技術の高度化を図る際に重要なのは伝統と技術革新の調和であり、また醸造微生物のもつ能力の中から価値を産み出さなければならないという点にある。そのためには、微生物のもつ可能性と限界を理解することが肝要であり、そのための手法として遺伝子工学が強力な武器となる。
 ただ、醸造という環境は実験室条件に比べれば極めて特殊であり、求められる機能にも、高香気生産や特定の酵素の高生産といった醸造特性が求められる。醸造微生物は実験室微生物あるいは実験室条件に比べれば異なった遺伝子構造・発現をしていると思われる。我々は醸造という視点から微生物あるいはその遺伝子を見ようとしているが、このような仕事を通じて醸造微生物の研究あるいは醸造技術が今後ますます発展することを期待するし、同時にこのような研究がポストシークエンス時代の微生物研究の突破口の一つになればと願う。(演者記)
 
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©島根大学 研究・学術情報機構 総合科学研究支援センター 遺伝子機能解析部門 shimane-u.org