第55回 平成11年3月11日
(第162回 細胞工学研究会講演会)
演題 プロリン残基に着目した酵素タンパク質の耐熱化
渡部邦彦(京都府立大学農学部)
 酵素タンパク質の耐熱化は、タンパク質工学の重要テーマの一つである。着実かつ変異効果の加算性が期待できる耐熱化の方策が望まれる中、我々のグループは、タンパク質を構成するアミノ酸の中で特異な構造特性を有するプロリンに着目して、系統的な酵素タンパク質の耐熱化に取り組んだ。その結果、構造と残基を指定して複数のプロリン残基を置換導入していくことにより、累積的に耐熱性を向上させることに成功した。
 今回、オリゴ-1,6-グルコシダーゼを中心に、プロリン残基に着目した酵素タンパク質の耐熱化について、X線結晶構造解析やDifferential Scanning Calorimetryなどの結果を交えながら紹介していく。(演者記)

 渡部先生は、1996年度農芸化学奨励賞を受賞されました。最新のホットな話題も含めてご講演いただきます。
 
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