第222回 遺伝子機能解析部門セミナー
(第342回 細胞工学研究会講演会)
演題  「魚類の運動系」
山本直之 氏(名古屋大学大学院生命農学研究科)


 水中で生活する魚類は運動手段として主に遊泳を用いている。しかしながら、魚類には生態や生息場所の異なる多数の種が存在し、遊泳のやり方も千差万別である。本セミナーでは、まずはじめに多様な遊泳法について概説する。
 遊泳には、尾鰭、胸鰭、背鰭、腹鰭、臀鰭を使用する。これらの鰭を動かすのはもちろん骨格筋であり、さらにこれらの筋の興奮・収縮を支配しているのは、脊髄にある運動ニューロンである。しかし遊泳パターンは、運動ニューロンのみの働きによって作られているのではなく、より上位の脳に存在する運動前ニューロンが深く関わっている。魚類では具体的にどのような運動前ニューロンが存在しているのか、またそれらの生理学的役割がどうなっているのか、については不明点も多いが、尾鰭と胸鰭に関する現在の知見を紹介する。
 生態の多様性を反映して、形態学的・機能的にも特殊化した鰭を持つ種も存在する。セミナーの最後に極めて特殊化した鰭についても紹介する。(演者記)
 
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