第199回 遺伝子機能解析分野セミナー   第5回 正立型共焦点レーザー蛍光顕微鏡セミナー
第6回 島根大学バイオイメージング研究会講演会   第315回 細胞工学研究会講演会
平成25年5月15日(水)16時30分〜18時
島根大学生物資源科学部1号館2階203会議室
「細胞分裂のイメージング解析とイメージング画像の自動分類」
松永 幸大 氏(東京理科大学理工学部応用生物科学科)
司会:中川 強 (島根大・総科研センター・遺伝子)
 細胞分裂の美しさに魅せられて、ライブセルイメージングを主軸に細胞動態解析を行っている。細胞が分裂する時、ゲノムの等分配の役割を果たす染色体は構造や本数が厳密に制御されている。その染色体構造の形態形成を解析するために、染色体接着因子であるコヒーシンを制御する因子RBMXタンパク質を同定した(文献1)。RBMXタンパク質はRRMドメインを介して、クロマチンと相互作用することを利用して、光感受性赤色蛍光タンパク質KillerRedを用いて光分子不活性化解析(Chromophore-assisted light inactivation:CALI)を行った。これにより、RBMXタンパク質はG2期に機能を持つことがわかり、コヒーシンの維持に重要な役割を果たすことを証明した。このような光感受性蛍光タンパク質を用いたCALI法は、細胞や組織特異的なタンパク質阻害法として有効である。
 また、蓄積した細胞分裂のライブセルイメージング画像を用いて、能動学習型ソフトウェアClustering Aided Rapid Training Agent (CARTA)を開発した(文献2)。CARTAは、自己組織化マップによる画像のクラスタリングを介して、専門家の意見を繰り返し学習することで、研究や検査目的にあった的確な分類基準を自動的に検討する。判別が難しい2種類のがんについて核磁気共鳴画像装置法(MRI)で画像を取得し、カルタを用いて分類したところ、2種類の腫瘍を由来別に、高精度で分類することができました。CARTAは形態学と情報科学が融合した学際的な次世代ソフトウェアであり、今後、形態学における自動分類や定量解析の有力な支援ツールとなるであろう。

文献1
Matsunaga, S*+., Takata, H.*, Morimoto, A.*, Hayashihara, K.., Higashi, T., Akatsuchi, K., Mizusawa, E., Yamakawa, M., Ashida, M., Matsunaga, T. M., Azuma, T., Uchiyama, S. and Fukui, K.(2012) RBMX: a regulator for maintenance and centromeric protection of sister chromatid cohesion. Cell Reports, 1, 299-308. *These authors equally contributed to this work. +Corresponding Author
文献2
Kutsuna, N.*, Higaki, T.*, Matsunaga, S.*+, Otsuki, T., Yamaguchi,M., Fujii, H. and Hasezawa, S.(2012) Active learning framework with iterative clustering for bioimage classification. Nature Commun., 3, 1032. *These authors equally contributed to this work. +Corresponding Author

連絡先: 西村 浩二(島根大学総合科学研究支援センター遺伝子機能解析分野 0852-32-6288)
細胞工学研究会・遺伝子機能解析分野・島根大学バイオイメージング研究会・
中国地方バイオネットワーク連絡会議 事務(32-6109)
 
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