第140回 平成18年3月17日
(第248回 細胞工学研究会講演会)
演題 テロメア結合タンパク質による染色体維持機構
加納純子(京都大学生命科学研究科)
 真核生物は線状の染色体を持っており、その末端の特殊な構造体は「テロメア」と呼ばれている。近年、テロメアは老化、減数分裂などの生命現象において極めて重要な役割を果たしていることが明らかにされてきた。我々は、分裂酵母の新規テロメア局在タンパク質Rap1およびRif1を同定し、それらがテロメアDNA長の調節、テロメアにおけるクロマチン構造の維持、減数分裂期におけるテロメア動態において重要な機能を果たしていることを明らかにした。また、Rap1およびRif1はテロメアDNA結合タンパク質であるTaz1によって互いに独立にテロメアにリクルートされることがわかった。次に、テロメアにおける高次クロマチン構造(ヘテロクロマチン)が如何にして形成されるのかについて解析したところ、テロメアではTaz1とRNAi機構が独立に働くことによってヘテロクロマチン形成が誘導されることがわかった。生物が如何にして染色体を安定に維持してきたのかということについて議論したい。
 
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