第397回 令和5年10月30日(木)
(総合科学研究支援センター公開講演会、 第271回遺伝子機能解析部門セミナー)

演題 乾燥・塩害の適応に関与する微生物と植物のイオン輸送体
魚住 信之 氏(東北大学工学研究科バイオ工学専攻)
 
 環境変化に応じてイオン輸送体(イオンチャネル・トランスポーター)が微生物,動植物の生体膜で機能している.膜電位形成,浸透圧の維持,細胞体積の調節をKやCl輸送体が担っている.イオン輸送体は生物の種類を超えて共通性がみられ,特にイオン環境が類似する微生物・植物の輸送体は共通性がある.環境ストレスの乾燥・塩害に対応するK,Cl,Na輸送体には動物には見られないイオン輸送体と異なる役割がみいだされる.本セミナーにおいて微生物と植物で機能するイオン輸送体に関する最近の結果を紹介する.