日本学術会議第6部は「地球環境を保全しつつ、人類社会を持続的に繁栄させるためには、有限の化石資源のみに依存しないポスト石油社会に移行する必要がある」との認識に立って、植物が恒久的に生産する生物資源の有効利用について検討を加えてきた。生物資源を原料とする産業活動によれば、環境負荷を回避しうる炭素資源循環型の物資の生産体系と二酸化炭素濃度の低減に寄与するエネルギー供給体系を究極的には達成できるはずである。本部会では、このような持続・循環型生産技術システムを構築するにあたって、関連する学術・産業領域における研究の推進と、そのための教育・研究組織について統合的に審議検討した(日本学術会議第6部対外報告要旨より)。第6部会員である上野先生に、日本学術会議の提言についてお話しいただきます。