第131回 平成9年2月6日(木)

演題 バイオ商品があなたの幸せに貢献するとき -美しさが創るバイオ
   西山聖二((株)資生堂リサーチセンター)
   島谷傭二((株)資生堂R&D戦略本部)
 
 美と健康への願望は人類共通のものである。医薬品や食品とは少し違う視点から「化粧品」にも様々なバイオ素材が応用されている。演者は近年市場で人気のある美白化粧品の研究開発をおこなってきた。シミ、ソバカスの発生メカニズムや、それを防ぐビタミンC誘導体の開発について解説したい。(演者記)

 紫外線が年々強くなりつつある現在、直射日光を浴びると皮膚細胞の疲労や黒変、生理機能低下、場合によっては皮膚ガンの誘発などが広範囲に拡がりつつあります。それらを未然に防止するバイオ素材の開発が期待されているところでした。主な登場人物は、日持ちの良い「お人好しグルコース君」と、直ぐに元気がなくなる「佳人薄命のビタミンC子さん」。独創的アイディアから生まれた、両者の弱点を補い美点を強化したバイオ複合体が画期的な新商品-美白化粧品になります。基礎研究や新製品開発におけるアイディアの閃き、大変興味深い成果や、成功の花になる失敗のエピソード等も分かりやすくご紹介いただきますので、せひご参加ください。