市川博士は、植物の"ガン"とも言える、遺伝的腫瘍の形成機構をタバコを材料にして、研究されてきました。最近、博士はこの遺伝的腫瘍の原因となる遺伝子が、アグロバクテリウムのものと極めて類似していることを発見しました。このことから、細菌起源の遺伝子が、タバコの進化の過程でその染色体DNAに取り込まれ、タバコの遺伝子として働くようになったのではないかという、興味深い説を提唱されています。
今春から、Max-Planck-Institute(独、ケルン)に移られるのを前に、一時帰国され、東京、名古屋、奈良での講演の後に松江に立ち寄られます。遺伝子や生物の進化に関心をお持ちの方々の御聴講を歓迎します。